コンサルが消え、職人が勝つ
AIが書き換える、建設業のヒエラルキー
なぜ職人だけが残るのか
型枠工や鉄筋工が最後まで残る理由は、単純だ。現場は不完全情報空間であり、高摩擦であり、予測不能な事態が連続する環境だ。斜めの地盤、歪んだ型枠、微妙な納まり、現場ごとに異なるクセ。これらに対応するロボットは技術的には進歩しているが、コストが合わない。特に日本の中小現場では、経済的に成立しない。
根本的な構造はこうだ。AIが代替するのは「認知」であり、職人の本質は「身体技能」だ。今進行しているのは認知革命であって、ロボティクス革命ではない。この2つを混同してはならない。
建設技能者の数はピーク時の1997年の464万人から2024年には303万人へと、35%も減った。このまま高齢化が進めば、2030年には建設技能者の約40%が60歳を超えるという予測もある。AIが認知を代替する一方で、現場を動かせる身体は絶対的に不足していく。希少性が価値を生む。

