都営住宅建替にBIM導入検討
東京都は都営住宅の建て替えにBIMの導入を検討する。設計業務を対象に普及活用の 状況を調べ、他の発注機関による先行事例を把握。都が委託する設計業務での適用が 可能か判断する。都の担当者は「将来の理想型としては設計から施工、維持管理までを BIMで行えればいいが、どの段階までを目指すかは調査次第だ」との考え。都営住宅の 維持管理は主に東京都住宅供給公社が担っており、他団体へのデータの受け渡しなども 今後の課題になる。 都はこれまで、都営住宅の設計などにBIMの活用を条件として発注していない。一方、国土 交通省は官民一体で建築分野のBIM導入を推進。建築現場の生産性向上を後押ししている。 こうした動向を踏まえ都は、BIM活用の可能性を検討する。月内にBIMの活用状況に関する 調査業務を公告し、10月中の契約を目指している。 発注する調査業務では、設計事務所や建設会社、設備会社を対象にどの程度BIMを活用 しているかなどを調べる。調査は年度内に完了。結果を分析し、導入が可能だと判断した場合 は、設計での具体的な使い方やルールなどを決める。必要に応じて追加調査も行う。