空き家問題と住宅建設ラッシュ
日本の空き家問題が深刻化しているのに、なぜ新築のマンションや戸建ての建設が続いているのか
50年後には総人口が約8,700万人にまで減ると言われているなか、住宅の建設ラッシュが続いている。人口が減少しても世帯数が増えていることが根拠として挙げられるのだが、その多くを占めているのは一人暮らしの高齢者となっている。高齢者が新たに住宅を購入すると考えるのは難しい。また、住宅購買年齢層と言われる30代~40代は、相続税対策として住宅を購入する傾向にあるという。不動産を取引する際の実勢価格より相続税の基準となる相続税評価額のほうが低いことから、負担を減らす目的として住宅を購入しているようだ。単身世帯の増加、居住目的ではなく節税対策として購入される住宅、これらの要素が重なる事で空き家問題と住宅建設ラッシュが同時進行しているのではないだろうか。さらに、30代前半の人口は今後30年で3割少なくなる事がほぼ確定しており、若者の間ではシェアリングエコノミーが定着してきているため、相続人が少なくなり、需要は減っていくだろうと考えられている。
参孝記事
空き家問題「深刻化」の一方で、新築マンション&一戸建て建設ラッシュが続く「日本のヤバい現実」(現代ビジネス) – Yahoo!ニュース