猛暑の業界、進む「建設的」熱中症対策

どうやって猛暑と向き合っているのか。

「15分に1回給水してください」。物流施設の建設現場。午後の作業前の「昼礼」で、現場監督が約300人の作業員に指示した。休憩は1時間に1回だが、こまめな給水で熱中症を防ぐ狙いだ。作業員の多くが小型ファン付きの空調服を着ている。 屋外の通路には、風を通しつつ遮光性能も高いネットが張られ、センサーが人を感知して熱中症に注意するよう呼びかけるアナウンスも流れてくる。スポーツドリンクを50円で売る自動販売機が設置され、詰め所や建設中の建物内にある休憩所には塩タブレットなどが置かれている。さまざまな対策を講じるのは、熱中症が建設業界の大きな課題であるためだ。厚生労働省によると、記録的な暑さとなった2023年の「職場での熱中症死傷者数」は、計1106人と前年より300人近く増加。建設業は全業種の中で2番目に多い209人(最多は製造業の231人)だったが、過去には最悪だった年も目立つ。このため取材した現場では、熱中症対策でアイススラリーが昼の作業前に配られていた。300人の大所帯にもかかわらず(熱中症の)重症者は出ていない。現場で働く皆さんを含めたさまざまな取り組みの成果だろう。

参考記事
1時間おき休憩、飲める氷…猛暑の業界、進む「建設的」熱中症対策(毎日新聞) – Yahoo!ニュース