完成時期の見込みと残された最後の課題とは?

140年以上も建設が続いているスペイン・バルセロナのサグラダ・ファミリア聖堂。完成予定の2026年に向けて順調に工事が進んでいる。1883年にこのプロジェクトを任されたガウディは、「モダンなカタルーニャの未来」の創造を目指したが、まだ工事の進捗度が20%程度だった1926年、道路を横断中に路面電車にはねられて急死。1930年代のスペイン内戦で工事は中断。ガウディの設計プランの多くが失われたり、火事で焼失したりした。最近もコロナ禍の期間中は建設工事がストップした。だが、その後の観光業の復活がプロジェクト完成のための資金確保に貢献した。昨年は約470万人がここを訪れ、入場料の総売り上げは約1億2500万ユーロ。その半分が建設費に使われている。サグラダ・ファミリア財団によれば、「聖母被昇天の礼拝堂」は25年、キリストの塔は26年に完成する予定。小規模な装飾や彫刻の工事は10年後まで続く可能性が高い。正面玄関に続く階段の建設をどうするかについては議論が続き、現行計画では数百の民家や企業が移転を強いられている。100年前、なぜこのプロジェクトにこれほど時間がかかるのかと尋ねられたガウディの言葉は有名だ。「私のクライアントは急いでいない」。しかし、待ち時間はもうすぐ終わるかもしれない。

参考記事
「未完の代名詞」サグラダ・ファミリアが工事開始から140年以上を経て完成へ(ニューズウィーク日本版) – Yahoo!ニュース